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■日本の公害の歴史から見えてくるもの : (菅井益郎(国学院大学教授)談) |
足尾鉱毒事件・・・・・・・・・・・・・・・・ |
原発被災地の今後については、足尾銅山事件を抹殺するために政府がやった渡良瀬遊水地のことが連想されます ・ 鉱毒問題を埋没させ治水問題にすり替えるために政府がとった政策は、鉱毒の残土がつまれた渡良瀬川の最下流部に遊水地をつくり、二千数百人の住民を追い出すことでした ・ 北海道網走にちかいサロマベツ原野へ移住させられました ・ 移住先では「谷中あがり」と差別され、鉱毒難民になったのです ・ 古川鉱業は明治30年より国策でやってきた会社なので「国の責任」と言い逃れをしました |
水俣病事件・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
福島原発事故では、高レベルの廃液を低レベルと偽って大量に海に垂れ流しました ・ これは水俣病につながる公害問題だと言えます ・ 放射能も有機水銀と同様に将来的に危険なものであります ・ 水俣病は白血病や骨髄腫のような場合因果関係が難しく、典型的な有機水銀中毒以外は認定されませんでした ・ 繰り返し認定闘争がありましたが、それどころかチッソ分社化によって原因企業を免責しようとしました |
原子力産業は軍需産業?・・・・・・ |
足尾の鉱毒避難民も、水俣病の被害者たちも、福島原発の被災者たちも、自分の責任や天災ならばあきらめもつくでしょう ・ しかしこれは明らかに人災です ・ 問題点を指摘されながら対策してこなかった電力会社や政府、政治家、お墨付きを与えて来た学者たちの七位一体利益集団の罪は重いのです ・ 原子力産業は、民意が反映されない軍需産業と同じです ・ 過去の深刻な公害事例に学び、考え方をしっかりとして実践していかねばなりません |
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■原発廃炉の経済学 : (室田武 (同志社大学経済学部教授)談) |
二酸化炭素25%削減社会・・・・・・ |
2010年3月12日「地球温暖化対策基本法案が閣議決定されました ・ 2020年に2990年比25%削減するとの目標がかかげられました ・ その第16、19条で原子力推進をうたっているのです ・ 原発の推進が必要だというのが民主党の政策だったのです ・ これは2009年9月鳩山首相が国連で25%削減すると演説したことに始まります |
CO2削減は原発推進・・・・・・ |
低炭素社会というものは素晴らしいものだと日本の人は信じ切っていますが、これは原発推進とワンセットになっているのです |
米国では新規原発開発は停止・・ |
1970年代アメリカでは原発安全論議が盛んに行われ、1978年以降新規原発の開発は停止になっている ・ 1979年3月に起きたすりーマイル島の事故以前から停止しています ・ 拡張工事はあるものの新しい原発は作られていません |
二酸化炭素地球温暖化説疑え・・ |
浜岡原発即停止と他の原発順次停止に賛成しますが、廃炉を進める時即問題になるのが地球温暖化です ・ 2013年頃から地球は寒冷化に向かうのではないかという科学者もいます ・ それはそれとして石炭、石油、天然ガスで十分やっていけます ・ 日本には脱硫技術など公害対策技術が進んでおり、やっていけます ・ 風力発電、太陽光などの再生可能エネルギーは送電設備が不十分な地域では有用なるが、大方の供給は困難です ・ 気候変動に伴う政府間パネル(IPPC)の推進者たちは原発推進論をしかけていますが、温暖化言説、低炭素社会言説の束縛からはやく抜け出すことを呼びかけたく思います |
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廃炉に向けて(パネルディスカッション:エントロピー学会) |
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■廃炉に向けてどう動くか : |
廃炉推進に向けて・・・・・・・・・・・・ |
事故後各地の統一地方選挙では、原発をもっている地域は原発推進派が勝利し、原発のない地域では非推進派がつよい傾向にあります ・ 脱原発運動を盛り上げるには、世界各地に存在する「ヒバクシャ」との連携です ・ 再処理工場、菅関連施設で劣化ウランによるヒバク者との連携、イラクやアフガニスタンなどで劣化ウラン爆弾によって被ばくさせられた子供や大人たちとの連携が必要でありましょう |
原発の稼働状況・・・・・・・・・・ |
日本国内原発の稼働経過年数 |
どの原発から廃炉にするか・ |
@地震、津波に弱い原子炉(例:中部電力浜岡原発 ・ Aすでに強い地震によってゆすぶられた原子炉(福島第2、女川、東海第2、東通) ・ B老朽化原発(圧力容器の脆性遷移温度の高い順にワースト7を上げる:玄海、美浜1・2、大飯、高浜、敦賀) |
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