電力の選択 欧州の原発政策 自然エネルギーへ 
                ( 朝日新聞7月1日〜4日より )

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欧州自然エネルギー政策   農業売電村ぐるみで
地域節電所闘
自然エネルギー宝庫スコットランド
EUの自然エネルギー目標20%
国境またぐ大送電網
 . ドイツ農村で自然エネを起業
国の定額売電政策あってできる
孫さん自然エネ推進を提唱
 . 内外で模索続く
自然エネリンク集
 オーランチオキト他
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■欧州は自然エネルギーに積極的である :   
日本は地域電力会社独立独歩・・ 日本は地域ごとに電力会社が分れており、互いに電気を融通することもせいていない ・ 一方、欧州ではとてつもないことが始まった ・ 自然エネルギーをさらに増やすために、国境を越えての送電線網を広げようとしている
スコットランド自然エネ大国目指す 面積も人口も北海道に近い英国スコットランドの自治政府は、自然エネルギーの輸出大国を目指している ・ 2020年までに国内電力消費量の2倍を発電、その半分以上を自然エネルギーでの目標を掲げている ・ 自国使用量100%を自然エネルギーということになる
   自然エネルギー資源豊富・・ スコットランドのオークニー諸島は、大西洋と北海に挟まれ、行き来する強い潮流に洗われている ・ 6〜11Km/Hrの潮流、海底では28Km/Hrが流れている ・ 次世代の自然エネルギーといわれる潮力や波力の発電を進め、新たな産業に育て上げる ・ 風力や太陽光では他国に後れをとっているので、この新分野で巻き返しを図るとしている ・ 合言葉は「グリーンエネルギーの次は、ブルー(海洋)エネルギーだ」としている   
               
■欧州の原発政策 :          
温室効果ガス目標20%削減・・・・ EU加盟国27カ国が共有するエネルギー政策の基本には、2020年までに温室効果ガスを90年比で20%削減するとの目標がある ・ それに向け、最終エネルギー消費に占める自然エネルギーの割合を20%に引き上げることを決め、各国に普及を促している ・ スーパーグリッド(蓄電型配電設備)も、温暖化対策という位置づけが大きい    
   ドイツ、スイスは原発全廃へ・ 原子力についてEUには共通の政策はなく、各国の政策に委ねられている ・ 福島第一原発の事故をうけ、ドイツとスイスはそれぞれ22年、34年までに原発を全廃することを決めた ・ イタリアも国民投票で脱原発を維持した      
   イギリス、フランスは原発推進 イギリスは「安いコストで低炭素社会をつくるには、原発の選択肢ははずせない」としている ・ またフランスは原子力エネルギー中心主義はゆるがない ・ 電力の8割弱を原子力でまかなっている ・ 原発の電気は欧州全体で利用されている   
国境またぐ大送電網・・・・・・・・・・・ 英国・ノルウェイ・デンマークなど北極沿岸10カ国を結ぶ「スーパーグリッド」の建設に昨年合意がなされた ・ 各国を高圧の海底直流送電線で結ぶ ・ 変動する自然エネルギーを電力消費量に合わせるためには、人工的に制御する他の電力で調整する必要がある ・ 日本では主に火力発電で対応しているが、スーパーグリッドではノルウェイに多くある水力発電所である ・ ノルウェイの水力発電所を「スーパーバッテリー」と呼んだりもしている     
   アフリカまでにも及ぶ・・・・・・・ 北アフリカモロッコ北東部のウジュダで昨年巨大な太陽光発電所が動き始めた ・ アルジェリアや中東にも発電所を増やし、50年までに欧州の電力の15%を供給しようとの構想である ・ 現在スペインとの間に2本の送電線がありこれを今後強化していく ・ ドイツが発電系をフランスが送電系を担当している ・ フランスは昨年地中海の海底に超高圧送電線を敷き、スペイン、モロッコ、アルジェリアなどと欧州の電力網を接続する計画を掲げた   
   欧州では市民が電力選択・・ 2007年に電力市場をEUは全面開放した ・ パリ郊外に住む清掃作業員は「うちはもう2回も電力会社を変えた、ホームページで安い電力会社を探している」という ・ こうした自由競争を支えるのが欧州各国を連携する送電網である ・ 小売業者は相対取引やスポット市場で各国の電力事業者から安価な電力を仕入れ販売している ・ 競争を通じて自由化がなされている ・ 欧州の周波数は50ヘルツに統一されているので電力のやりとりは容易である        
               
■農業売電・村ぐるみで :            
ドイツでは民間が自然エネ起業・・ ドイツ北端北フリースランドに、干拓地に広がる麦畑と牧草地の間に、発電用の巨大な風車が立ち並んでいる ・ 70世帯165人のこの村では30基の風車が4万6千世帯分の電気をつくっている ・ 風車の大半は、地元の農民たちが共同で出資、運営する会社の所有だ ・ 設立メンバーの売電収入は一人年550万円であり、当時の農業収入に匹敵する額だという ・ ドイツの政策(固定価格買い取り制度)があるので、売電がなりたっている 
グリーンジョブのすそ野は広い・・ ドイツでは昨年自然エネルギーがもたらした雇用者数は37万人、2004年に比べて倍増している ・ 国連機関の予測によると、世界の自然エネルギーで働く人は2006年に233万人 ・ 風力発電には2万点の部品があり、かかわる製造業のすそ野は広い ・ 日本でも自然エネルギーがある程度普及すれば、年2万2千人の雇用が生まれるとの試算もある 
「たんぼで電気を」孫さん曰く・・・・ ソフトバンク社長孫正義は「たんぼから電気を」の思いを打ち出している ・ 田畑に太陽光パネルを敷く、名づけて「電田プロジェクト」である ・ 日本の休耕地は20万ヘクタール、耕作放棄地は34万ヘクタールある ・ この2割に太陽光パネルを敷き詰めれば、東京電力の発電能力に匹敵する51千万キロワットになる、とよむ ・ 孫さんは福島原発事故後、同社の株主総会で、定款の事業目的に「発電事業と電気の供給販売」を加えた ・ これを育てていくには、電力会社にすべての電力を買い取らせる「再生可能エネルギー特別措置法案」の成立が大前提になる  
              
■地域節電所 :           
節電所とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 節電は小型発電所をつくるのと同じ価値があるという考え方 ・ 消費者の意識と行動で、実質的な電力を生み出す仕組みである ・ 欧米では「使われなかった電力」という意味で「ネガワット」とも呼ばれる ・ うまく機能すれば、発電所より安くでき、汚染物質も、送電ロスも生じない ・ 電気の使用量をリアルタイムで計算し、必要電力だけを供給しようというシステム工場である 
   八幡製鉄跡地にある節電所・ 北九州八幡製鉄所の跡地に「地域節電所」がつくられている ・ 節電所という名称だが、建物も蓄電池もない ・ 個々の利用者の電気使用量をいつでもパソコンなどに表示できる高機能電力計と地区全体の電力状況を把握する管理システムをおいているだけである ・ 地域の300世帯と70企業が参加し、ピーク時の電気料を高く設定したり、臨時節電要請に応じた人にポイントを与えるなどで、消費者に協力をしてもれっている 
見える使用量・・・・・・・・・・・・・・・・ 節電のカギは、今どれだけ電気を使っているかを示すことである ・ そこに得になる仕組みが加われば、消費者の意識や行動は無理なく変わる ・ 家庭電気製品をコンセントから抜くと、数値がはっきりと変わる ・ 何が電気を多く消費するかを調べられ、家族全員がスイッチをこまめに消すようになる ・ 電力の状況をきめ細かく見えるようにすれば、電力会社と消費者が対等の立場で節電をすすめることがもとめられる   
       
   
  自然エネルぎーリンク集    
太陽光発電・・・・・・・・・・・・・・・・・ 太陽光発電(Wikipedia)             
風力発電・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 風力発電(Wikipedia)      
地熱発電・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 地熱発電(Wikipedia)    
潮汐発電・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 潮汐発電(Wikipedia)          
バイオマス発電・・・・・・・・・・・・・・・ バイオマス発電(Wikipedia) ・ オーランチオキトリウム発電(Wikipedia)           
                   

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   新エネルギーの利用にインフラ整備  

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