長寿社会と病気の予防について |
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(先端医療振興財団・井村理事長談) |
■日本の長寿の状況 : |
男78歳・女85歳(日本の平均)・・・ |
100年前は男性43歳・女性44歳、縄文時代は15歳であったといわれる・かなりのスピードで延びている ・ であるが120歳がその限界であると、現在の医学では考えられている |
これからは健康寿命が大切・・・・・ |
日本の総人口は2年後から減り始める ・ 2050年には65歳以上が35% ・ 75歳以上が20% ・ このようになると自立して日常生活をしていられること、健康寿命が重要になる |
高齢者の質について考える・・・・・ |
寿命が延びれば、老人性痴ほう・がん・心臓疾患・脳血管障害・女性の骨粗鬆症などが出てくる ・ これらは高齢者の生活の質に影響を与えるので真剣に考え予防する必要がある |
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■高齢者の病気予防について : |
健康診断と早期治療が重要・・・・・ |
現在では、普段の生活習慣と 定期的な健康診断と、病い発見時の適切な早期治療が重要 |
テーラーメード医療・・・・・・・・ |
まだ10年先ほどではあるが、個人の遺伝子などの特徴を知り対応する、医療が出てこよう ・ 多くの病気はたくさんの遺伝子が関係する ・ 糖尿病の場合10以上の遺伝子が絡んでいる |
「死の四重奏」にご注意を・・・・・・・ |
糖尿病、肥満、高脂血症、高血圧の4つが「死の四重奏」といわれている ・ 糖尿病は1970年頃から急速に増えており、自分は健康だと思っている人でも検査したら 10%が糖尿病、20〜30%が予備軍であったりする |
家庭での健康管理チェック・・・・・・ |
今後は在宅で健康管理ができる新しい健康管理方法の開発が進もう ・ またインターネットで運動療法や食事療法などを指導する仕組みも出てこよう |
高齢社会を生きる義務・・・・・・・・・ |
ともあれ予防というものは本人が一生懸命にならないとできない ・ 高齢社会を生きるひとは、他人に煩わせることなく、自分で自分の健康を守って行くことが義務であると思う |
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■高齢者ご注意・キーワード : |
代謝症候群に注意・・・・・・・・・・・・ |
インスリン抵抗症候群ともよばれる ・ 血栓ができやすくなる症候であり、中性脂肪が高い・善玉コレステロール(HDL)が低い・高血圧・高血糖などをいう ・ またこれらは腹部に脂肪を蓄積する体重過多をも引き起こす |
改善するには減量と運動・・・ |
食事上での注意として、脂肪の摂取は総摂取カロリーの25〜35%以内に抑えること、その脂肪の種類にも気を付ける ・ 肉や全脂肪乳製品などの飽和脂肪はコレステロール値を高め動脈硬化を促進させる ・ 海産物など不飽和脂肪の摂取が重要 |
血圧測定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
診断基準としては、上140以上・下90以上が続くようなとき「高血圧」としている ・ 正常値は85〜130であり、さらに理想値としては80〜120とされる |
家庭での測定・・・・・・・・・・・・ |
家庭で測定の際には、上腕で測定 ・ 1〜2分座って安静・起床時にがよい ・ 医療機関での測定値とは異なり「高血圧基準値」は上135以上・下80以上とされる |
冠動脈疾患:心筋梗塞・狭心症・・ |
心臓の周りの血管、冠動脈にコレステロールなど脂肪性物質が溜まると血管が狭められ血流が部分的に遮断される ・ 冠動脈疾患の発症の因子としては、高齢・遺伝子 それと生活習慣のコレステロール摂取・喫煙・運動不足などがあげられる |
女性の健康寿命は77.7歳・・・・・ |
健康寿命を活動的平均余命ともいう(世界保険機関WHO提唱) ・ 平均寿命から重い怪我や病気などで健康を損ねていた年月を差し引いた期間 ・ 痴呆のない活動的平均余命は更に短い |
健康での長生きが重要に・・・ |
世界各国平均寿命が延びるなか、新しい基準「健康寿命」が注目されている ・ 健康であることの重視へ |
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肥満は万病の根源 |
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(日本経済新聞社主催「健康と医療フォーラム」より) |
■日本人の肥満の状況 : |
日本人の肥満は増えている・・・・・ |
日本人の2300万人は肥満患者といわれる ・ しかしその半数以上は病気の症状はない人達である |
ボデマスインデックス(BMI)・ |
肥満の程度を表すのにボデマスインデックス(BMI)という値がある ・ (BMI)=(体重)÷(身長の2乗) ・ そのBMI値が25以上であれば肥満である |
糖尿病患者も多い・・・・・・・・・・・・・ |
日本人に糖尿病患者が740万人いるという ・ 肥満を解消すれば血糖をさげるインスリンの働きをよくできる |
糖尿病は血糖値で表示・・・・ |
糖尿病患者の血糖値は空腹時に126mg/dl以上 ・ 食後では200mg/dl以上である |
肥満対策の専門医の状況・・・・・・・ |
肥満の専門家は少ない ・ 肥満を病院で治療しても保険の対象にならないからだ ・ 糖尿病・高血圧症・高脂血症・腰痛などの併発があったときに肥満症として受診ができ保険の対象となる ・ またその診察費も安価で医師の関心も少ない |
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■人間は血管とともに老いる : |
日本人の死因の1/3・・・・・・・・・・ |
心血管の病を予防することが健康に老いるための大きなテーマになる |
日本人の冠動脈疾患の特徴・・・・・ |
喫煙者に圧倒的に多いこと ・ 代謝症候群の危険因子をもっているひとに多く ・ 血圧・中性脂肪が少し高く、善玉コレステロール(HDL)が少なくて小太りなひと などに起こる可能性が高い |
遺伝子によるところ大・・・・・・・・・・・ |
コレステロールの8割は肝臓で作られている ・ 食事からがすべてではない ・ 遺伝子によるところが大きい ・ 総コレステロール値が300mg/dlを超える場合は食事ではなく薬が不可欠 |
カロリー代謝と遺伝子・・・・・・ |
肥満に関係する遺伝子は48種類判明されている ・ 太り易いひと・糖尿病になりやすいひと ・ カロリー代謝が鈍く摂取したカロリーを代謝できず肥満になり易いひとなどなど |
ホルモンの働きも解明・・・・・・ |
脂肪細胞から出ているレプチン(ホルモン)が血圧を上げる ・ 更年期女性の脂肪細胞から出るホルモンから動脈硬化や卵巣がん・子宮がんもなど 解明されてきている |
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■食事療法の方法と効果 : |
肥満女性の食事療法・・・・・・・・・・・ |
女性の場合食べる量を1200キロカロリーに抑える食事療法が一般的 ・ お腹一杯食べないと満足できない人にはロールキャベツなどの生野菜などを食事前に毎回食べてもらう |
食べなさ過ぎは逆効果・・・・・ |
グレープフルーツや林檎だけなどといったダイエットはよくない ・ 体内の蛋白質が減少し、基礎代謝までが減ってしまう |
減量は正しい食事と運動で・・ |
両方をあわせてやった方がよい |
食事への配慮・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
調理の方法としては、蒸したりゆがいたりすることをすすめたい ・ 炒めるとどうしても油や調味料が多くなって良くない |
食べ過ぎに注意・・・・・・・・・・・ |
料理の作り過ぎは、食べ過ぎになるのでよくない |
薬の効果と食事の関係・・・・・・・・・ |
薬でコレステロール値など下げることも可能であるが、先ずは食事でそのような値にさせないようにすることが大事である |
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■リンク集 (肥満) : |
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肥満対策・・・・・・・・・・・・・・・・ |
ようこそ健康ネット ・ 肥満度チェック ・ 望ましい体重 ・ 栄養・運動・エネルギー所要量を調べよう |
目標値設定・・・・・・・・・・・ |
どの位何時までに痩せたいか ・ ダイエット掲示板 |
ダイエット対策・・・・・・・・・・・・ |
これだけすれば痩せられる ・ 無理なくダイエットするには |
カロリーコントロール・・・・・ |
糖質・蛋白・脂質の役割と過不足状況 ・ ダイエット中はビタミン・ミネラルが不足がち ・ 一日の食事間食へのアドバイス |
カロリー・栄養成分計算・・・ |
カロリー・栄養成分計算ナビゲータ(グリコ) ・ 調理によるカロリー計算 ・ ファジーでもカロリー計算を |
消費エネルギー計算・・・・・ |
代謝エネルギーの計算 ・ 運動すると血糖値が下がり空腹感 ・ 運動のもつ効果 |
ダイエットの弊害 ・・・・・・・ |
過食症と拒食症 ・ ネットワーク商法の落とし穴 |